この季節がくると思い出すことがあります・・・
周年イベント・・・ではなく気胸で1か月に2回入院したことをです・・・
そんな感じで古傷が痛むだいたいいろです、こんにちは。
周年と常念と語感似てるなと思ったので常念岳に登った記録をここに残したいと思いますッ!
常念岳とは
北アルプスに属する標高2857mのお山です。
山頂から見える槍ヶ岳・穂高連峰が美しいともっぱらの噂。
常念岳の山体自体も美しいピラミッド型となっており、見てよし登ってよしのお山として有名です。
常念岳山頂までの登山ルートは三つ
今回は常念岳初心者向けのルートとされる一ノ沢を選択。
一ノ沢という名前が示す通り、工程の大半を沢と並走し、何度も沢の上を行ったりきたりする増水時はちょっと怖いルート。
登山道にも水が溢れ出ており初夏の暑さを和らげてくれる反面、岩場と水の組み合わせが凶悪だったりします。
そんな一ノ沢ルートもはや紹介不要と思われるくらい登場しているdocさんにと一緒に登ってきました!
深い森と渓谷と
docさんの運転で辿り着いたのが今回のスタート地点である一ノ沢駐車場。
ちょっと登山道入り口から離れたところにあります。
しばらくは舗装された道を歩きます。
左側に見えるのが今回の目標である常念岳・・・いやー遠い・・・見るからに遠い。
でも目標がハッキリしてると素敵なことだと思います。
もうなんかこの辺の雰囲気だけで最高なんで、もう帰りたくなります(いつものこと
駐車場から約20分歩くことで本当の登山道入り口に到着。
熊出没注意の看板の力強さよ・・・ッ!
熊避けの鈴も準備したところで登山を始めていきたいと思います。
登山道の標高は1260m・・・せんにひゃくろくじゅうめーとる・・・!?
常念岳の標高は2857mだよ?
標高差1500mオーバーという現実の前にもう心は折れそうです。
始まりは鬱蒼とした樹林帯。
森としてはかなり濃い方では?
南アルプスはこんな感じなのかなーと思いながら歩を進めます
足元にはかわいい道案内が・・・
常念側に向かいます!
ツールドフランスみたいな道だな。
途中山の神がいます。
毎度ながら登山の無事を祈ります!
しばらくは樹林帯が続きます。
夏は空気がこもって蒸し暑そうですが、今は6月下旬。
そこまで不快感はありません。
一ノ沢という名前が示す通り水量は豊富です。
木製の橋をいくつも超えることになります。
そしてこの足場・・・
登山道には土よりも岩が目立つ感じです。
転ぶとやばそう・・・などと思います。
登山道入り口から歩くこと30分、沢が姿を現します。
ちょうど体が熱くなってきたところにこの光景。
気持ちだけでもクールダウンします。
足漬けたら気持ちいいだろうなーと思いますがまだ登山開始30分。
休憩にはちょっと早いので欲望を抑えて常念岳へ向かいます。
岩に加え川まで私たち登山者に襲いかかってきます。
濡れた岩は滑りやすいのでいつも以上に気をつけます。
もはや道かどうか分からないような川沿いを進むと・・・
そして道がなくなります( 登山道全体に水が流れる道とか始めて見た・・・
水が豊富な分、緑は元気。
初夏の光に透けた葉っぱがとても美しい。
一ノ沢ルートはどちらかというと道が分かりにくいです。
ピンクテープの間隔も広く道を見失いがち・・・
画面左上の丸太付近にピンクテープがあるのでそちらへ向かいます。
ちょっと体重を預けるには不安な手摺を掴んで登ります。
こう力を入れるとみょんみょんと上下に震える可愛い手摺です。
登った先に続くのはまだ樹林帯。
そんな樹林帯と沢を行き来すること約2時間。
ついに雪渓が姿を現します。
さすがに雪の上を歩くようなことはありませんが・・・
積雪量が少ないことが話題になった今年でもまだまだ雪は残っている模様。
ここがお山の上、ということを強く感じさせます。
そして雪渓の先にあるのはこちらの看板。
どうやらここが笠原沢らしいです。
ここで標高1900m・・・山頂までは残り900mです・・・900m・・・
2時間半歩いた先に待っているのは残り900mの標高差・・・
もうそれ普通の登山と一緒じゃんとか涙したりしてませんよ
標高2000m付近は低層の雲がたまりやすいのか周辺はガスガス。
頂上付近の展望はちょっと絶望的かなー
下は空が見えているだけにちょっと悔しい気持ちもあったり。
岐阜の某2000m級の山みたく困難なだけではなく、沢沿いの景色がいいのが救いです。 uniquepic.hatenablog.com
笠原沢からしばらくは樹林帯を超えていきます。 登山道に流れる水はかなりの量・・・
見た目の気持ちよさは最高。ただし溢れんばかりの水量で歩きにくい・・・ 溢れるのは瞳の中のシリウスだけにして頂きたく・・・
水をパシャパシャ跳ねながら歩くのは青春感じますがおっさん二人旅なのが悲しいところ。
谷筋を歩くのは確かに気持ちいいですが・・・
これ大雨降ったら恐怖しかないな・・・
道中には菜の花が咲いており、荒んだ心に少しの潤いを与えてくれます。
そんな景色を歩き続けているとさっきより大き目な雪渓が登山者を迎えてくれます。
その隣で始まるのが・・・胸突八丁ですッ!
ここから少しの間、谷底とはお別れし待ち構えているのは急登・・・
最初の試練は階段から始まります!
この階段を抜けた先に待っているのはさらなる冒険感。
崖を歩いてることを感じさせる1枚。
そして不安を感じるような細い道はまだ続きます・・・
胸突八丁に取りついてから約30分で辿り着くの最終水場です。
晴れてると気持ちいい景色なんだろうなーとか思わせる1枚ですね。
気持ちのよかった沢とはここでお別れ。 最終水場から先は樹林帯が待っており、こいつらがまあまあの曲者です。
階段あり、
不安定な岩場あり、
とバリエーションに富んだ組み合わせな上に傾斜がキツイ・・・ッ!
たまに姿を見せてくれるベンチだけが我々の癒しです。 休まない理由はないので素直に休みます。
ちなみに休んだ時に話した内容はDjangoが如何に優れており、Spring Bootのどこがダメなのか。
常念岳に登って確信したのはだいたいいろとdocさんはJavaが好きではないということだったりします。
Javaのメリットを傍受したことないんですよね・・・
散々っぱらJavaをこき下ろしてストレスを解消したとこで再スタート
ですが・・・あっさりと樹林帯は終わり・・・
辿り着いた先には
遂に姿を現した常念岳。 早く頂上に着きたい気持ちと小屋で休憩した気持ちがぶつかり合い、休憩したい気持ちの強さが小屋へ向かう力に変わりますッ!
樹林帯を抜けた先で一気に視界が広がります!
左を向けば常念岳
右を向けば横通岳
正面を向けば・・・小 屋 が な い ぃ ッ !
槍・穂高方面にかかる雲が幻想的☆
なんて余裕をかましてる場合じゃなくて小屋どこだよ?!
早く布団でゴロゴロしたいんですけど(
安心してください・・・ちょっと前へ進むと見えてきますよ。 常念小屋はちょっと低い位置にありました。
槍ヶ岳を見るには絶好のポジションです。
とりあえず小屋で受付&昼食を済ましてちょっと休憩。
ここからはアタックザックに切り替えて軽い身のこなしで常念岳頂上へ向かいたいと思います。
カメラ2台持ってるからそこまで軽くねーじゃんとか言うなよ、そんなの本人が一番わかってるからな!
常念小屋⇔常念岳山頂間の標高差は約400m。
それなりの差があり、また道中は岩場続くためちょっと注意して登る必要があります。
見るだけなら近そうなのに・・・
登坂開始10分くらいの場所から見下ろした景色。
稜線を境目に雲のありなしがハッキリと分かれた1枚。
曇るではなく雲が生まれるというのが正しいんだなと感じました。
厳しめの道中ですがビュースポットは多めな印象。
こちらは槍方面を納めた1枚。
横通岳の向こう側に見えるのは大天井かな? おおてんじょう?おてんしょう?どっち?
こちらは超広角での1枚。
縦走ルートがハッキリわかるだけに常念→燕岳ルートをやるなら二泊三日は必要だなと思ったりします。
登山開始30分もすると殺意に満ちた岩場さん達が迎えてくれます。
浮石も多くかなり不安定、さらに道もわかりにくい・・・
幸いマーキングと踏み跡はしっかりしているので見失わないようしっかり進みます。 人が歩いた部分は茶色、それ以外は灰色にしっかり分かれています。
常念小屋から40分ほどで前常念岳との分岐に到着。
ここまでくれば頂上はすぐそこ。
相変わらず殺意高めの岩場を超えたら・・・常念岳山頂に到着ですッ!
タイミング悪く山頂にガスがかかってしまい展望は望めず・・・
登頂の喜びもそこそこに、雨も降りだしていることから急ぎ下山を開始します。
その途中で目を奪われるのは山から湧き出す雲・・・
幻想的な風景ですが命の危険が危ないので先を急ぎます。
なんとかずぶ濡れになることなく常念小屋に避難を完了・・・
暖かいご飯に涙することになりました。
夕方は雲が薄くなる予報もあり夕焼けを期待しましたが願いは叶わずガスのままでした。
時折姿を現してくれる表銀座を眺めながら1日を終わることに・・・
無念の下山
そして翌日も状況は好転せず・・・
無念の下山開始です。
雲海は気持ちよく出ているのに晴れ間が・・・晴れ間がないのよ・・・ッ!
また登ってやるからその時は晴れてくれよッ!
下山時はなんとなく広角ズームで。
小屋に避難したタイミングで土砂降りの雨が降った影響か登りより緑が濃くなっています。
最終水場の直前から雲の中に入ったようで渓谷にかかる雲がお出迎えしてくれます。
途中に残る雪渓もどこか神秘的。
昨日より気持ち崩れている気がします。
・・・もしかして・・・登山道が濁流に飲まれて使えないのでは?
などと不吉な想像をしてしまいますが、そこまでの雨量はなかったようです。
昨日より気持ち水が多めなだけなので安心して下山を再開。
川の中を歩くような道もなんとかクリア。
時折日が差すタイミングがあり水蒸気がより神秘的な雰囲気を高めてくれます。 ただ・・・ただ・・・足元が滑る・・・
濡れた路面特有のトラブルもちょっと起こりましたがなんとか下山を完了。
ちょっと悔いが残る形の登山となりました・・・
さいごに・・・
標高差はまさかの1000mオーバー。
道中は岩場あり、水あり、急登ありと歩きにくい登山道と相まってハードな登山となりました。
山頂からの下山時は見通しが利かなく、道を間違えそうになること多数・・・
踏み跡とマーキングを探しながらの難しい山行でした。
ガスのおかげで道中の渓谷は神秘的であり、宿泊した常念小屋は広く綺麗でご飯も美味しくお茶お湯は無料で貰えるなど頂上の景色以外は最高の登山となりました。
次は最高の山頂を目的に・・・快晴の時に再挑戦したいと思いますッ!