赤岳には思い出が二つありました・・・
一つは地蔵尾根登るのがとても大変だったこと・・・
もう一つは・・・山頂からの下山途中で転び前歯の神経を殺してしまったことです・・・ッ!
赤岳を見るたび前歯を思い出すのは忍びない・・・
それを上書きせねばという思いから赤岳に再チャレンジしてきました!
色々な方に声をかけていただいたのですが、
今回の登山の相棒は蓼科山に続きdocさん!
家が近くまた職種が同じということもあり予定が合わせやすく、
一緒に挑戦いただきました!
さーて今回の赤岳は・・・
赤岳の概要については前回記事を参照してください(アクセス数アップ美味しいです(爆
uniquepic.hatenablog.com
前回は地蔵尾根をピストンし赤岳を小さく楽しむルートでしたが、
今回の縦走はルートを大きく変えてみましたッ!
【1日目】
美濃戸口駐車場~南沢ルート~行者小屋~阿弥陀岳~赤岳山頂
【2日目】
赤岳天望荘~横岳~硫黄岳~赤岳鉱泉~北沢ルート~美濃戸口駐車場
前回天候に恵まれず行くことが出来なかった阿弥陀岳を回収、
そして前回転んだ場所を無事に追加することを念頭に入れたルートです!
その決意があんな結果につながる事になるとは
まだ誰も知らなかった・・・(中二かな?
まぁ森からスタートなんですけど
途中の赤岳山荘まではまったく同じ道です。
この道が一番ツライ・・・
バスを走らせてくれ!
金なら払う!
など赤岳名物の弱音を吐きながら足を進めます(軟弱者
でも登山前の運動にはちょうどいいのかなと個人的には思ってます。
そして見慣れた赤岳山荘さん前に到着。
ここで一息・・・
おい・・・駐車場空いとるやないか!
となったりしましたが私元気です。
新ルートに挑戦!
ここからが新ルート。
前回登頂日は雨宮天さんの誕生日翌日ということもあり、
北沢ルートを歩きましたが、今回は南沢を選択ッ!
最初のターゲット阿弥陀岳への最短ルートを通ります。
おう・・・いきなりの通せんぼ。
それに負けず森の中をガンガン進んでいきます。
北沢は光が落ちてくる優しい森って感じでしたが、
南沢は全編に渡って八ヶ岳を強く感じる落ち着いた森が続きます。
続く・・・
続くけど・・・
これは・・・ッ!
思った以上にしんどいぞッ!
まあまあ荒れた道!
それなりの登り坂!!
そのコンビネーションは凶悪!!!
誰だッ!南沢の方が楽だって言ったやつ!
(誰も言ってません)
綺麗な森を見ながら(休憩しながら)進みます。
半分を超えたあたりで枯れた沢に出ます。
しばらくは沢を登るか沢の横を歩くのかの二択を選べます。
今回は沢を登ります!
というかなんとなく選んだ道がそちらでした。。。
途中から森に戻ります・・・
が・・・!
岩を乗り越えたり足場の悪い中を頑張って歩いたりと
体力はしっかりと持っていかれています・・・
個人的な感想としては沢登はエクストラハードルート・・・
写真を撮る余裕もないまま頑張って進みました!
こんな感じの気持ちいい林道に出たら行者小屋までもう少し!
この看板が足元に見えたら・・・
行者小屋に到着ですッ!
ここで早め早めのお昼ご飯。
お馴染みのカップラーメンを頂きます!
(毎回やらかすのですが写真撮る前にご飯なくなってるんですよね。。。
バーナーやらなんやら持ってきてくれたdocさんに感謝!
必要なものを取り込み不要なものを排出したので出発です!
前回はここから地蔵尾根を目指しましたが今回は中岳のコルを目指します。
まずは文三郎尾根方面へ進みます!
すぐに分岐に着くんですけどね・・・
後ろを振り返ると赤岩ノ頭。
前回の地蔵尾根ルートも行者小屋超えてから牙を剥いてきましたが、
今回もやっぱり牙を剥いて荒ぶってきます。
標高が近いのか赤岩ノ頭近辺と雰囲気が似てます。
少しずつ見晴らしがよくなってきます。
今日の最終地点赤岳が見えてきましたねー
ここからしばらくは横に赤岳を見ながらの登山になります!
遠くに見えるけどなんだかんだで歩けるから登山って不思議
しばらくつづら折りの道が続きます。
折れ曲がる直前に
「これ曲がったら登り終わりですよねー」
という会話を繰り返しますが・・・
安心してください!
まだまだ登ります!
こうやって見ると中岳は立派な山ですね。
背の高い木がなくなってきたため赤岳の横顔がくっきり。
これが最後の登り。
これを登り切ったら中岳のコルに到着です!
ここで少し休憩。
向こう側には富士山が見えます。
こちらは赤岳の横顔。
こちら側から見る姿って珍しいかも・・・
そしてこれが次に登る阿弥陀岳・・・
思ってたより急なんですけど!!!
と嘆いても仕方ないのでガンガン進み・・・
いきなり岩場かいッ!
むーりーといっても引っ張ってくれるプロデューサーはいません!
両手両足を駆使して登り切ります!
頑張って登った先から赤岳の姿が・・・
赤岳まで一直線に稜線が伸びてとても美しい。
なんですけど次に待ってるのは梯子です・・・
登り切ってから下を見ろします。。。
えっ?これ登ってきたの・・・?
というお気持ちになります。
続くは鎖場・・・
そろそろ腕がきっつくなってきました。。。
鎖場を超えるといよいよ頂上まであと少し・・・ッ!
阿弥陀岳山頂に到着です!
前回は体力の限界天候不良のため登れなかったので
達成感も一段と高まるというものです(そんなことはない
山頂からはクッソカッコいい赤岳の姿。
いやー急だなー
あれ登るのかーというお気持ちになります。
こっちは何山かな?
どこを見ても登りたくなる歩きたくなる景色で気持ちが昂ぶります
光の落ちる硫黄岳。
稜線がとにかく気持ちよさそう
山頂でちょっと休憩。
先行して着いていたお兄さんとお姉さんが気持ちよさそうにお昼寝してました。
ウチも寝たいなーと思いますが・・・
赤岳天望荘を目指して歩き始めますッ!
そうじゃないと寝床もないですしご飯も食べられません。
行く手を遮る赤岳
立ちはだかるのは八ヶ岳主峰の赤岳。
見た目からして手ごわそうですッ!
登るのは大変だったけど下るのは不思議と楽だなと思いながら
阿弥陀岳と赤岳の分岐に到着。
お昼を食べていたおじいさんから
「鎖をこうやって!こうして!こんな感じでへばりついて登るから!頑張って!」
と言われます
docさんともどもマジかよ・・・という顔をしますが
頑張らないと今日の寝床につけません!
だいたいいろ頑張る。
歩き始めはハイマツが茂っているものの
そこまで急な坂でもないので快適に歩けます。
えっ?これで終わり?って感じに中岳頂上に到着です
ただしこっから先は暗雲が立ち込めています・・・
ウチらの心情を表現したかのようなガス・・・
道が見えないことで不安が掻き立てられます・・・
最初は稜線、次に緩い坂登りから赤岳チャレンジはスタートです!
この標識が見えたら本番。
角度が急になり始めます!
阿弥陀岳で体力を消耗したのかだいたいいろの息が切れ始めます・・・
指先がちょっとピリピリしてる感覚があるので
ペースを落とし呼吸を乱さないように進んでいきます。
関係ない話ですがだいたいいろの肺は過去2回破裂しているので多分強くないです。
それでも登山できるのでみんなも登山始めようぜッ!
写真を撮ると見せかけて実は休憩してると
阿弥陀岳側のガスが少し薄くなってます。
晴天もいいですが雲がかかった姿もまた魅力的です!
雰囲気出てません?
とか考えてると急にガスが晴れたりします。
こんな変化も登山の魅力。
山頂に近づくにつれて道が土から岩へ変わっていきます。
この辺りで頂上がだいぶ近づいた気がしますが、
ここから鎖場が始まりますッ!
さっきのおじいさんの言った通りや・・・
鎖をこうやって!こうして!こんな感じでへばりついて登ります!
腕が疲れたので写真を撮るフリをして休憩。
阿弥陀岳すっげーカッコいい!(ヒューヒューヒュー
鎖場が終わると腕を使って登る岩場
そして最後は梯子・・・
それを超えた先にあるのは・・・頂上ですッ!
長くツライ戦いだった・・・
天気は晴れませんが雲がかかった山並み・・・
頑張った甲斐あったなと感じる光景です 。
時間が時間なのでちょっと休憩し、
前回登った道を下り赤岳天望荘に到着ですッ!
転んだ場所も無事に通過して今回のノルマを無事に達成です!
今にして思うとなぜここで転んだのか?という気持ちしかありません・・・
ごはんを美味しく頂き、夜の間中は雲が引かないということなので早めに就寝・・・
朝焼けを探して
朝になっても雲は引いていませんでした(涙
曇りでも爆焼けする可能性があるので、
それを願いよいポイントを目指して出発します。
赤岳天望荘さん!お世話になりましたッ!
雨が強いようなら地蔵尾根から下ることも考えていましたが、
ウチらが下山するまでは天気が持ちそう。
ということで予定通り硫黄岳経由で下山開始です!
前回ビビり散らしてた梯子も今回は愛しく見えます。
阿弥陀岳・・・お前の方が何倍も手ごわかったぞ・・・ッ!
赤岳はこの稜線から見るのが一番ですねー
震えながら歩いたPS2のRPG的な地形も
断崖絶壁チュパカブラもスイスイ
私たちはチュパカブラです
今まさに断崖絶壁を登っています
ブログの宣伝のために崖を登っています
チュッパチュパなカブラです
とか考えてました(真顔
赤岳→横岳間の稜線は細かなアップダウンを繰り返すのですが
こんな感じで隙間から見える山並みも綺麗ですよね。
夜に降った雨で少し湿っているので下るのに注意が必要です。
滑ったら死ぬのかなと思いながら慎重に下りていきます。
ちょっとずつ横岳が近づいてきましたね
振り返ると赤岳。
もうこんなに歩いたのかと思いますが、
体感はそんなに歩いて感じがしません。
登山あるあるじゃないですか?
前回来たときは違ってまだまだ元気!
ガンガン進みます!
梯子を超えて前回横岳と勘違いした山に登ります(
横岳とは違う方向にも登山道が伸びているみたいです。
横岳まであと少しです!
細かなアップダウン、所々に岩場があり歩きにくいですが、
昨日の阿弥陀岳→赤岳の急登2連チャンに比べたら全然楽です。
こんな景色を眺めながら
登山って楽しいですね!
とdocさんに同意求めたりします。
昨日とは打って変わって余裕の表情です(
横岳直前になると道が平坦に!
あそこに見えるのが頂上ですッ!
最後に梯子を超えたら!
横岳頂上に到着ですッ!
ですが・・・残念ながら回りは厚い雲に覆われています・・・
朝焼けも期待できず・・・くッ!
気を落としてても仕方ありません!
天気が崩れる前に下山です!
憧れの道へ・・・
ここからは未踏の地・・・
果たしてどんな冒険が・・・
っていきなり急な下り坂かーーーいッ!
しかも足場めちゃ細いやんッ!!!
恐る恐る歩いていると今度は半ば崩れかけた梯子が・・・
これ下りるのは怖いぞと震えてると
こっちにも梯子ありますよ
とdocさんの声・・・
さすが出来る男は見るところが違うぜ(
おかげでサッと下りられました・・・
とはいえ急な岩場下りはまだまだ続きます。
壁に手をつけてバランスを取りながら下りましょう。
こんなポイントで気をつけないといけないのはザック。
ちょっとした出っ張りなんか頭を避けてもザックが当たることがあります。
ザック自体バランスが悪いのでちょっとの衝撃で大きくはじかれたりします。
そうなると崖側に落ちる危険性があるのでザックにまで注意を払って下りていきましょう!
急な下りが終わると硫黄岳までは歩きやすい稜線が続きます!
この道、歩きたかったんだよなぁと感慨にふけると足が止まるので気にせずガンガン進みます!
登山の楽しいところだけが凝縮されてる・・・
こんな・・・こんな道ばかり歩きたいぞ・・・
後ろを振り返っても綺麗な稜線。
ずっと続く道を見るとドラゴンボールを思い出しません?(謎
という感じでサクサク歩くと硫黄岳山荘に到着!
岩場に隠れたアジトみたいでとてもカッコいい!
ですが時間も早く、それほど疲れていないのでパスして先へ進みます
ここから硫黄岳山頂まではちょっとした登り。
そんな急じゃないように見えても登りは登りです。
つまり登れば疲れます(爆
それでも素直に疲れたとは言えない拗らせた複雑なお年頃
滝雲っぽくていい感じだからタイムラプス撮りません???(コヒューコヒュー
とdocさんに声をかけました・・・
いやでも本当に雲がいい感じに流れてたのよ
youtu.be
ということで休憩撮影を終わらせて山頂方面を見ると・・・
そうガスです。
なぜかウチが硫黄岳いくと必ずガスが出ます・・・
爆裂火口見たいです・・・
もう爆裂火口って響きがカッコいい(
docさんは晴天の硫黄岳に登頂したことあるらしく、
素直に嫉妬羨ましがります
そして硫黄岳頂上到着ですが・・・
ガスが晴れる様子はありません・・・
そこそこ薄いので晴れることを期待して山頂で待ちますが・・・
なんとも言えない状況・・・
帰りの時間もあるので素直に下山することに・・・
変化は突然やってきました!
天候の回復を祈りながら、とりあえず赤岩ノ頭へ向かいます!
そしてあっさりと赤岩ノ頭に到着です・・・
ん?
んん?
んんん?!
赤岳にめっちゃ雲かかってる!
そこは腐ってもフォトグラファーな二人
荷物を投げ捨て急いで撮影を開始!
硫黄岳山頂で待たずに即下山したのが功を奏します!
山並みに流れる雲がとても美しい・・・
ちなみに動画だとこんな感じ。
雪崩・・・って言葉がピッタリ合います。
youtu.be
最後にこの登山一番の写真が撮れたところで美濃戸に向けて下山開始!
いつもの光景で締めッ!
途中の道はそれなりに荒れています。
今回は下りなのでそこまで疲れませんが坂自体はかなり急な印象。
登りはかなり大変なのでは・・・
風景自体は安定の八ヶ岳。
登山者が多いためか要所要所ではしっかりと整備されています!
登山初心者にはとてもありがたいです!
途中に困った人を見つけます。
すまんな・・・助けてやることはできなさそうだ・・・
この看板が見えたら目標まであとすこしッ!
という感じで赤岳鉱泉に到着!
はー・・・思ったよりしんどかった・・・
たまに青空見えたりしましたが天気は下り坂傾向。
ちょっと休憩したら直ぐに北沢経由で美濃戸駐車場に向かいます!
さすがにこの辺りになってくると二人とも疲れてきます。
たまに感じられる秋の気配の
ああ・・・秋が近いな・・・
くらいの感想で素通りします。
カーブを曲がるたびに
「これ曲がったら美濃戸山荘ですよね」
「木の向こうに人工物ありますねー(幻覚」
「これ曲がったら美濃戸山荘ですよね」
「石垣が積んであるってことは山荘が近いってことですよね(思い込み」
「これ曲がったら美濃戸山荘ですよね」
などと会話を繰り返します(実話
美濃戸山荘さんへの熱い風評被害()
そしてなんとか心折れずに美濃戸山荘さん前に到着!
今回は無事に怪我無く下山することができました!
さいごに・・・
前回の地蔵尾根ピストンルートとは違い、
工程のほとんどで赤岳が目に入るルートでした。
赤岳に登る
というより
赤岳を眺める
っていうのがしっくりくる印象です。
- 2時間登りが続く南沢
- ほぼ垂直の崖を両手両足使って登る阿弥陀岳
- 急登から鎖場に繋がる地獄コンボの赤岳
どれも過酷な道のりでした。
阿弥陀岳から見る赤岳
赤岳から見る阿弥陀岳
両方とも最高に美しいです。
道が厳しいからこそより美しく見えるのかもしれません。
赤岳から硫黄岳までの縦走路は登山の楽しい部分のみを凝縮したような良ルート
ずっと続く稜線を歩くのは抜群の気持ちよさがありました。
ただ・・・だいたいいろレベルの初心者が縦走するような道ではないという感じです。
南沢でかなりの体力を削られ、そこからの阿弥陀岳、とどめの赤岳・・・
登りきれたのが不思議なくらいです。
頼れる同行者のdocさんに散々弱音を吐けたからだと思います。
色んなギアを持ってきてくれたり、アドバイスをくれたりとめっちゃありがとうございました!
登山始めたばかりの方は赤岳・阿弥陀岳のどちらかに絞るのがよいと思います!
もしくは一泊二日にして別日に登るなど・・・
地図だけでは読めない部分もあるので、
偉大な先輩ブロガー様たちのブログを参考に事前調査は忘れずに!
大変さと同時に赤岳の美しさが少しでも伝わればと思いますッ!