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Z9/Z6II/Z50/X-E3で写真撮ってますけど特別ニコンが好きな訳ではないです

鳳凰三山で白亜の稜線を堪能する

逢魔が時が来る前に仕事終わらせたいと思いつつ、 なかなかそうはならないことに苛立ちが隠せないだいたいいろです。

君をひとりにはしないよ
さびしいと泣いて欲しい
ここにいるよ
だってみんなまだ仕事してるから(

そんなことばかりを考えていたインボイス対応真っ只中の2023年5月、
ちょっと変わった縁ができ、仕事を休む理由にもなると思い鳳凰三山に足を向けてみました。

鳳凰三山とは

南アルプスに属するお山です。
鳳凰三山という名前の山はなく地蔵岳観音岳薬師岳の三山をまとめて鳳凰三山というそうです。

標高が一番高いのは観音岳(2841m)ですが、一番特徴があるのは地蔵岳です。
巨大な角のように尖った山頂、オベリスクが存在感を示しています(ヘッダ画像を参照)

一泊二日をかけて縦走するのが一般的な工程となっております。 というか三山の稜線は緩やかな傾斜でつながっており、非常に縦走しやすい地形となっていることから一泊二日での縦走推奨です。

三山を巡るメジャールートは二つ

  • 御座石温泉 or 青木鉱泉からスタートし鳳凰小屋を経由する
  • 夜叉神峠からスタートして薬師ヶ岳小屋を経由する

今回用事があるのは鳳凰小屋なので迷わず御座石温泉ルートを選択。
どんな登山だったのか、少しまとめてみました。

■ 水のない樹林帯をすすむ

時刻は6時30分、スタート地点は御座石鉱泉さん。

α7III + Loxia 2/35

建物の横を抜けていざ登山道へ! ・・・道?道なのか?どこが道?と思ってしまうような微妙な道から始まります。

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少し崩れた道、張り出した木の根、荒れた登山道が南アルプス感を押し出してきます。

α7III + Loxia 2/35

季節は5月。新卒採用の人達が理想と現実の違いを感じしなびれていく季節ですが、自然界では新しい芽が伸びる時期。

α7III + Loxia 2/35

そんな新緑を横目に踏むと真ん中が抜ける足場を越えて荒波に揉まれにいこうじゃないですか。

α7III + Loxia 2/35

スタートから約30分。
最初のチェックポイントとなる西ノ平を通過します!

α7III + Loxia 2/35

西ノ平までは比較的平坦な道が続きましたが、ここから一気に標高を上げていきます!
というのもスタート地点の標高は約1100m、それに対して鳳凰三山最高の観音岳の標高は2840m。
1700mも登るのに急こう配がないわけはないんです。

時には木の間を潜り抜けて・・・

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時には岩を乗り越えて・・・

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木の根っこも跨ぎます!

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登りが緩やかで歩きやすい場所と・・・

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岩の乗り越えるような場所もあったりと、
バリエーション豊かな敵が登山者を襲ってきます。

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登山道を敵呼ばわりするあたり、こいつは登山向いてないと思うんだ(

容赦なく襲い掛かってくる登山道ですが春の日差しは気持ちよし。
緑を取り戻そうとしているけど、まだ戻り切れていないこの時期だけの雰囲気ありません?

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登山道おなじみの小さい祠さん。
無事をお願いしてから横を通らせてもらいます!

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祠を越えたところで少し視界が広がるポイントあり。
南アルプスということで富士山が非常に近い・・・ッ!

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視界が広がるということは木がなくなるということでもあります。
足場の狭い切り立った場所なんかも通るので気は抜けないです。

最近めっきり撮らなくなった登山道スナップ。

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どうしても先へ進んでしまう・・・足を止めてちゃんと観察する気持ちの余裕みたいなの欲しいです。

御座石温泉さんを出発してから約2時間。
登山道が急に平になります。

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そうしたら・・・燕頭山に到着ですッ!

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標高を約1000m上げてきたのでさすがに疲れた・・・
ザックをおろして休憩します。

南アルプスといえば「森と水」のイメージですが、ここまで水の姿なし。
ひたすら森の中を進むというのは珍しい体験なのかもしれないです。

沢沿いを歩く青木鉱泉側から登ればまた少し違った印象を持ちそうです。

小屋もないので水の補給もままなりません。
重くなりますがここは余裕をもって登りたいところです。

息も落ち着いてきたので登山を再開します(機械音声 iPhoneandroidでヤマレコさんの声違うよね?

燕頭山から鳳凰小屋までのコースタイムは約2時間。
標高差は200m程度しかないのでこれは余裕では・・・!

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と思わせますがいきなり木の橋がお出迎え。

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渡り切った先は足場が小さく、さらに片側は崖・・・

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ふう・・・相変わらず油断できねーぜ

燕頭山から歩いて約10分。
ここが一番急なポイントかなー

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高すぎる鎖は誰のためにあるんだろーなどと考えながら登ります。
なおこの高さにある理由を約1年後知ることになるのは私だけの秘密です。

足元には霜。

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5月とはいえ標高2000mを越えるとさすがに冷え込みを感じずにはいられないです。

傾斜は少し緩くなるとは言え登山道の雰囲気は相変わらず少し悪め。

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燕頭山から約30分、行動開始から約2時間30分ごろ、
雪がなく歩きやすい登山道は一旦ここで終了です。 雪道の始まりです。

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トレースはしっかりあるのでツラさは全然なしです。
アイゼンつけて少し重くなった足を頑張って動かします。

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橋や

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狭い足場

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なんかは相変わらず出てきます。

角度がついた場所もありバリエーションは豊か。

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バリエーション豊かといいつつ飽きが来ないわけではないです。
登山口から鳳凰三山まで約4時間、見た目が大きく変わらない樹林帯を進んでいるため、
飽きからくる集中力の低下が気になるところです。

気が付くと頭の上に「あと20分」の文字。
こいつは信じてOKですッ!

α7III + Loxia 2/35

最後に少し登ったら・・・

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鳳凰小屋に到着ですッ!

α7III + Loxia 2/35

朝の6時30分スタートで到着は10時ぴったり。
コースタイムより早めの到着です。

■ 砂の道を歩む

受付を済ませて小休止。
いらない荷物を預けて地蔵岳の回収へ向かいます!

鳳凰小屋の前にある川を越えたところがスタート地点。

α7III + Loxia 2/35

地蔵岳までのコースタイムは約1時間。 5月ということもあり登山道にはまだ雪が残ってます。

α7III + Loxia 2/35

相変わらずトレースはしっかりあるのでアイゼンなくてもなんとかなります。

木の合間を潜り抜け急登を駆け上がります!

α7III + Loxia 2/35

小屋を出てから約30分。
樹林帯を抜けます!

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

そして待っているのがこの砂の道ッ!!!

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

海岸かと思わせるほどのサラサラ感。
力を入れるとその分抜ける悪循環・・・
登りにくい・・・ッ!

気分は完全に蟻地獄は捕まったアリ。
踏み出した足の分だけ、下に滑り落ちるような感覚に襲われます。

右上の尖った部分がオベリスク
すぐそこなのに辿り着けないもどかしさがあります。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

手前の砂、雪の白、木の濃い緑
それぞれがいいコントラストを生み出し観音岳を美しく見せてくれます。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

そんな現実逃避をしながら砂壁を登ること約20分・・・

かわいいお地蔵さんが迎えてくれる地蔵岳山頂に到着です。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

見上げると、そこにはオベリスク
あそこまで登る人もいますがさすがに怖いのでやめておきます・・・

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

山頂の肩越しから見えるのは仙丈ケ岳か。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

その東側にある鋭角の山は甲斐駒ヶ岳か。
こちらは全然雪がないですね。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

隣り合う山なのにここまで雪の量が違うの不思議ですね。

時刻は11時30分。
まだまだ余裕ある時間帯です。

ということで観音岳、あわよくば地蔵岳からは見ることができない薬師岳まで回収したいと思います!

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

森林限界超えてしまえばあとは楽勝でしょう(フラグ

少し標高を下げると見えてくるのがこの標識。
地図上の山頂はこちらになると思われます。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

山頂標識を越えると少し登り返します。
道がまぁまぁ荒れてるあたりは南アルプスらしいなぁ

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

オベリスクが一番綺麗に見えるのはこの登り返し部分かな
尖った山頂だけでなく砂浜のような地質など地蔵岳の特徴的な部分が一枚に収まります

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

山頂標識から10分ほどで登り返しは完了します

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

ここからは楽しい稜線歩き・・・と思いましたが、アップダウンは割とありそう

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

進行方向右手には白根三山が見えます。
あちらの稜線も楽しそう。近々に歩きにいきたいと思います。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

岩場の隙間をちょっとお邪魔しながら進みます。
岩を触った時の感覚が気になるのでだいたいいろは夏でもグローブ付ける派です

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

足元はあいかわらず滑りやすい乾燥した土。
岩の上にのっていると滑るから怖い

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

残った雪と露出した砂、
北アルプスは岩と湿った土が多く色が濃いですが、
ここは色が白い・・・

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

どこか違和感みたいなものを感じます

下りの傾斜は急。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

谷底に落ちるような怖さはありませんが、通る人も少ない道です。
ケガからの行動不要にならないよう気をつけます。

燕岳のイルカ岩に似てますね。
砂が白い分、こちらの方がイルカ感ないです?

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

灼熱のビーチの先に待つ観音岳
高校生くらい尖ってた地蔵岳と違い社会人3年目くらいのどっしり感あります

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

登山道は本当に白い
山の上ではなく熱海の砂浜にいるのか?

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

日当たりの悪い部分には雪が残ってます。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

トレースもあり、踏めばしっかり固まるのでアイゼンは不要。
足の力が逃げまくる砂地よりも全然歩きやすい。

一度山頂を踏むと体が下山モードになるのか、ちょっとした登り返しもしんどくなります。

しかし本当に山の上なのかなってくらい砂まみれです。
まだ新芽が姿を見せていない木々と相まってポストアポカリプス感あります

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

途中振り返っての1枚。
しっかりとした茶色の部分が登山者が歩いてきた道です。
西側の斜面の白さとの対比が美しい。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

アカヌケ沢の頭から歩くこと約40分。
鳳凰小屋への分岐に到着。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

ここで帰りたい気持ちをグッと抑え観音岳山頂へ足を向けます。

分岐付近に岩はあまりなく完全な砂浜状態。
地蔵岳山頂直下よりしまっているので力が逃げる感じはないです。
感覚としては小学校の運動場を少し柔らかくした感じでしょうか

観音岳方面へ少し登ってから振り返っての1枚。
左から白鳳峠、アカヌケ沢の頭、地蔵岳の順番に並んでいます。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

白鳳峠方面へそのまま下ると広河原、そして北岳甲斐駒ヶ岳仙丈ケ岳と繋がります。
興味はあるが・・・体力的には厳しそうなルート。行くか悩む。

先の話はさておいて、目の前の鳳凰三山に意識を戻します。

小さい岩が敷き詰められた場所もあれば、

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

大きな岩を迂回するポイントもあり

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

登山者を飽きさせない親切設計に汗が止まりません(

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

岩場を越えた先に待っているのはなんと雪。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

距離もそこまでないのでアイゼンを出すほどでも・・・
いやでも左側切れたってますやん・・・
などと考えますがトレースがしっかりあるのでアイゼンなしでも大丈夫でした。

メジャールートのありがたさはこの辺りに出てきますね。

途中、姿を現すのは富士山・・・

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

ここまで美しい形、高さの独立峰はないと聞きます。
視線が必ずそちらに向いてしまう・・・そんな圧倒的なまでの存在感があります。

地蔵岳山頂から約1時間。
観音岳山頂に到着です!

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

見た目上の標高差はそこまでないけど2回のアップダウンはきつかった・・・

観音岳鳳凰三山の中央に位置しているので展望は良好。

尖っている南アルプスNo1とNo2に位置するであろう甲斐駒ヶ岳地蔵岳

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

隣り合うのに甲斐駒ヶ岳とまったく違うおおらかな形の仙丈ケ岳

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

鳳凰三山の最後を飾る薬師岳

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

見てて飽きない景色ばかり・・・

当たり前ですけど白根三山も一望できます。
なぜか写真撮ってませんが・・・なぜ撮影していない・・・

こちらは薬師岳までの稜線。
アップダウンはなし!これはいける!!

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

ということで薬師岳の回収に向かいます。

とさかのてっぺんを歩くのではなく、高い場所を避け少し巻く形の登山道。
なんて・・・なんて・・・優しいんだ・・・

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

白根三山を眺めるならこの稜線が一番綺麗。
遮るものがないので本当に一望できます!

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

薬師岳山頂の手前はまさに白亜の砂浜。
砂の白さ、砂の多さは鳳凰三山独特のものですね

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

観音岳山頂から歩くこと約20分。
薬師岳山頂に到着です!

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

うん、しんどい部分がない素晴らしい稜線だった。

観音岳山頂は猫の額ほどの土地でしたが、こちらは逆に広すぎて端まで歩けないくらいです。 ここまで広い山頂は珍しいのではないでしょうか。

砂が細かくて気持ちいいせいかイルカ達も集まってます。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

白根三山の展望ヨシ!

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

歩いてきた稜線の展望ヨシ!

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

富士山の展望ヨシ!

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

薬師岳も絶景に囲まれてます。

そんな好立地の薬師岳ですが人の姿はまばら。
2023年は薬師岳小屋はお休みだったせいか人も少なく、ただただ気持ちのいい日差しの中でゆったりとした時間を過ごします。

あまりゆったりし過ぎると日焼けがえらいことになりそうなので、ほどほどで下山を開始します。

本日のお宿である鳳凰小屋へ向かうには観音岳を登り返し、少し下りた後、地蔵岳方面とは別ルートを辿って向かうことになります。

急な登りはないので気持ちのいい白い砂浜を小気味よく歩いていきます。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

30分ほどで観音岳山頂を通過です。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

少しだけ雪が残る道、前に向かって転ばないよう注意していきます。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

雪エリアが終わると割と殺意の高いエリアにエリアチェンジします。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

といっても下りなので行動時間は短め。
10分ほどで分岐に到着です。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

標識が出ていないのでわかりにくいですが、標識の正面に道があります。
うん、わからないですね(

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

ところどころマーキングはしてありますが、ちょっとわかりにくい・・・
今回はトレースがあるからなんとかなりましたが、ノートレだと迷うかも・・・

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

時間と体力に余裕があるなら地蔵岳方面から降りた方がわかりやすいと思います。

分岐を通過してから約30分。
このハシゴを下りたら・・・

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

鳳凰小屋に到着です!

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

この後、小屋番さんと談笑などして過ごしました。

■ 夜明けを迎える

夜明けの迎えたのはアカヌケ沢ノ頭へ向かう途中。
4時くらいに鳳凰小屋を出発、日の出と地蔵岳を絡めて景色をアカヌケ沢ノ頭から眺める算段です。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

アカヌケ沢ノ頭に着いたのは4時半。
出るのが少し遅かった・・・既に黎明の時間帯は終わりを告げてます。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

モルゲンロートには間に合った・・・ッ!

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

5月とは言え山頂付近はさすがの寒さ。
レインウェアを着こんで日の出を待ちます。

時刻は4時45分。
東の空に太陽が姿を現します。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

温かみのある色で立っている場所が染め上げられます。
実際暖かいのでありがたいです。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

北岳は西側にあるので綺麗に色が付きます。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

八ヶ岳の麓に薄くかかった雲に優しいオレンジ色がのります。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

日が登り切ったタイミングで下山を開始します。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

オベリスクもこれで見納め。
次は緑色が息を吹き返した光景を見たいですね。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

登りでは力を分散させまくって辟易した砂地ですが、下へ力が逃げる分だけ下りは早くなります。
緩い雪道を歩いている感じです。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

足元には霜、朝方の冷え込みはまだまだ厳しいです。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

30分ほどで鳳凰小屋まで戻ってこれます。
朝ごはんの片づけで慌ただしい小屋を横目にお弁当を頂きます。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

小屋番さん達にお礼を伝えてからの出発です。
北アルプスほど観光地化されておらず、昔ながらの雰囲気が味わえるいい山小屋でした。
2024年は本館の建て替えに伴い営業は休止。
再開したら絶対に来たいです。

鳳凰小屋から下山口までのコースタイムは約4時間。
心躍らせる絶景はもうありません。
朝の光が落ちてくる森の中を無心で進みます。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

10分ほどで富士見岩を通過。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

この日も快晴の予報。
これから登ってくる登山者さんたちが羨ましいです。

登ってきた道を戻るだけなので写真は少なめ。
下りの方が冷静なのか、危ない場所多かったんだなーなどといまさらながら思います。

ちょいちょい足場が狭いところがあるので要注意。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

鳳凰小屋を出てから1時間も経たないうちに足元から雪はなくなります。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

残るのは新緑が綺麗な森たち。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

山域が近いせいか南八ヶ岳と似た雰囲気です。

そんなことを考えながら下山していたら八ヶ岳がちらり。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

八ヶ岳の姿が確認できた後、すぐに燕頭山に到着。
鳳凰小屋から約1時間の道のりでした。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

ここまで来てしまえばゴールまですぐ!とはならないのが南アルプス
なんならここから先の方が長かったりします。

燕頭山から御座石温泉さんまでのルートタイムは約2時間半。
しかも途中には登り返しがある嫌なタイプのルートです・・・

もう歩きたくないなぁ・・・と思いながら樹林帯を進みます。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

登りでも思いましたが登山道が割と荒れてるんですよね。
木の根に足を引っかける、岩で滑るなど下山時のトラブルがだいたいいろを襲いますが、大事には至らず。
疲労が溜まり足に力が入ってないことがよくわかります。

登り始めた時はなんていうことはない倒木・・・
これを横に避けるだけでもしんどい・・・

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

燕頭山から約1時間。
西ノ平に到着。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

本当に嫌なのはここから・・・ここから少しの登り返しが始まります。
時間にして10分くらいの登り返しなのにめちゃめちゃに息が上がる・・・

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

登り返してしまえばあとは下るのみ。
標高が下がり緑色が増した森の中を進みます。

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

燕頭山から約1時間30分・・・ついに御座石温泉さんに到着ですッ!

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

かなりハイペースで下れたのか所要時間は約2時間30分。
コースタイムをだいぶ巻いていますが、景色が変わらないせいか実際より長く感じました・・・

■ さいごに

Z6II + NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

北アルプスほど整備されていないため登山をしっかり感じられるいい山でした。

展望はないが深く綺麗な森、その森と会話するように進む。
水の存在は感じられないのに森の深さから、水の豊かさを感じることができます。

森を抜けた先に待っているのは白亜の稜線。
山に登っているのは砂浜にいるような感覚は他の山では味わえないと思います・

標高差1700mの先にあるビーチ、それを求めてぜひ登ってもらいたい山です。