最近ブログの更新を頑張っているだいたいいろです。
こんにちは。
仕事がとても忙しい時期を乗り切り、今は平常運転になりました。
その結果、平日の夜に時間がクッソ余ることに気が付いてしまいブログなんてものを書いたりしています。
そんな仕事が忙しかった2023年7月に常念岳と蝶ヶ岳を周回していたようです。
だいたいいろも写真界隈の端くれ・・・
まったく記憶には残ってないのですが写真はしっかりと残していたようです。
写真を思い出のキー代わりにしてどんな登山だったのか思い返してみました。
■常念岳tとは
北アルプスに属する標高2857mのお山。
弊ブログでは3回目の登場です。
GWなのに吹雪にあい死にそうになった前回記事はこちらです
uniquepic.hatenablog.com
今回登ったのは2023年7月。
雪が多かった前回とは打って変わり完全な夏山状態です。
1日目は三股登山口からスタート → 前常念岳 → 常念岳 → 常念小屋、
2日目は常念小屋 → 常念岳 → 蝶ヶ岳 → 三股登山口でゴール
という前回ルートを逆回りする形で登ります。
前常念への登りが非常にきつく、どちらかというと上級者ルートにあたるそうです。
上級者ではないだいたいいろも頑張って登ってみました
■急な登りは1日目だけ
時刻は6時30分、場所は三股駐車場。
そこまで多くは止められない駐車場からスタートです。
不安をあおる熊出没注意の看板の横目に進んでいきます。
駐車場から約10分ほど登ると本当のスタート地点である三股登山口に到着です。
登山口を越えるとそこは見慣れた樹林帯。
前常念山頂直前までは約5時間ほど樹林帯を歩くことになります。
前回の白馬岳と異なり、木々が頭を覆うタイプの登山道です。
展望はなく飽きてはきますが気温が上がらないのはgood。
大きな倒木で道をふさいでいることもありますが・・・
難しいポイントはなし!
そこまで歩きにくくないぞ・・・?
登山道が全体的に湿っているのは雪解けのあとだから?
埃っぽくないのがありがたいです。
登山開始から約2時間。
だいたいいろの周りをガスが覆い始めます。
あれ・・・?晴れる予報だったんだけどな・・・?
今回は一泊二日の行程なので二日目の朝が晴れていればよいのでそこまで悲壮感なし。
たまに大きなオブジェクトが出てきますが・・・
登山道は少し荒れているながらも歩きにくさはなし
緩い砂浜とか終わらない雪渓とか厳しめの道が続いていたので、そのギャップに驚きます。
こんな優しくされたら好きになりそうです(前回ひどい目にあったことはもう忘れた
頭の上をふさいでいた木々が少し薄くなってきました。
尾根に出たタイミングだと思います。
道を示すかのように水平に伸びた木を伝って先へ足を向けます。
登山開始から約2時間30分。
このハシゴが大きなポイントです。
ハシゴを越えるとそこに待っているのは岩場の急登!
こいつらの乗り越えないと常念岳はおろか、前常念さえも踏むことができません。
ストックは不要・・・手も使ってしっかりとバランスを取りながらの登攀です!
気が付くと周りには完全にガスに沈んでいました。
直射日光を浴びない分、楽なのでありがたいのですが・・・山頂の景色を味わいたいので、そのタイミングだけは晴れて欲しいと思ってしまいます。
ちょこちょこ晴れ間が見えるあたり、雲はそこまで厚くない模様です。
うん、期待できるかも。
岩場はなかなかに険しく、また長いです。
スピードを出せる環境ではないので、転ばないよう確実に足を進めます。
ハイマツの間を割るように配置されている岩、その上を筆でなぞるかのように走る登山道・・・
岩場の道自体はすごく格好いいんですよね。
スピードが出せない分、体力的に余裕があり非常に楽しいポイントでもあります。
岩場を登り始めてから約1時間。
この避難小屋を越えたら・・・
前常念の山頂に到着です!
前回登った時も思ったのですが、山頂標識は本当にこれでいいの?
小さすぎない????
さて景色でも・・・と言いたいところですが、周りはあいにくのガス。
晴れないかなーと思って眺めの休憩を取りますが・・・残念ながら好転せず・・・
明日の朝!明日の朝晴れればいいから!と自分を励ましてからリスタート。
ここから進む道は見えてませんが・・・
明日の朝にはすべてが報われる瞬間がいつまでも続く・・・といいな
前常念から常念岳までの標高差は約200m。
本日最後の一登りを楽しみたいと思います!
前常念を出てから約10分で常念小屋への分岐を通過。
登山道の崩落が激しいらしく通行止めになっている模様です。
ルート作るときに注意が必要です。
途中、雲に隠されるようにそびえる常念岳の姿が見えます。
どうやら山頂付近の雲は薄いようです。
岩場が終わった後に待っているのはハイマツ帯。
間をすり抜けるように進んでいきます。
前常念から30分ほど登ると常念小屋分岐に到着。
一旦小屋で一息つくか・・・と考えますが、でもなんか雲が途切れそうな雰囲気もあって非常に悩ましい状況です・・・
ええぃ!ままよ!と思い、常念岳山頂へ足を向けます!
薄く白い闇の向こう側には槍ヶ岳。
この薄さなら期待できるかも・・・
ジグザグに伸びる登山道
この先に待っているのが・・・
常念岳山頂です!
残念ながら雲は多め・・・
こちらは穂高方面。
微妙に晴れてはいるんだよなぁ・・・
常念岳は北アルプスの東側に位置しているため中央を走る表銀座が一望できます。
穂高と槍が1枚に収められるいいスポットです。
大天井方面。画面中央に走る稜線も歩けそうですが登山道の設定はない模様です。
山頂に着いてから10分ほどしか経っていませんが、あっという間に展望がなくなりました。
明日の朝は快晴の見込みです。その予報を信じて、今日は小屋まで戻ろうと思います。
東側から上がってくる雲を常念岳一帯が押し止めいているような状況のため槍方面はまだ微妙に晴れています。
今にも雲に飲み込まれそうな常念小屋。
山頂から下りること約30分、常念小屋に到着です。
三股登山口 → 前常念 → 常念岳 → 常念小屋と歩き、登山開始から約5時間30分での到着です。
さすがに疲れたのでここで一息。
ちなみに常念小屋は山小屋なのにアイス売ってますよ!アイス!
写真を撮るのも忘れていただきました!
食事したりお昼寝したりしてる間に晴れないかなーと思いますが、状況はむしろ悪化・・・
本当に明日の朝晴れるのか不安になってきます。
常念岳の向こう側は晴れてるっぽいなー
女々しく景色を見ていても仕方ないのであきらめて休憩に全振りします。
お夕飯は北アルプスらしいハンバーグ。
彩り鮮やかで目にもうれしいよい食事です。
サッといただき、明日の朝の快晴にかけて早めの就寝としました。
■少しだけ登る2日目
快晴予報を信じての早めの起床、4時には常念小屋を出発しました。
常念小屋は朝のお弁当の設定はないため、小屋でパンを買うなり事前に準備するなりが必要です。
だいたいいろの場合、純粋にカロリー量が多いカロリーメイトと登山時のパフォーマンスを向上させると噂のアミノバイタルを組み合わせることが多いです。
すでに太陽が姿を現そうとしていますね。
これは完全に出遅れている・・・ッ!
槍の頂上に明かりだと・・・!?
もうすでに人が昇っているようです。
ここで焦るのが登山初心者。
だいたいいろクラスになるともはやあきらめの境地からいつものペースで登り続けます(
こいつはこのあたりの気持ちの持ち方が本当にダメ。
写真撮るために登山してるんだから頑張りなよ!と心の誰かが声をあげますが、焦って転んでケガでもしたら大変です。
いのちだいじに を大切してるタイプです。
槍・穂高方面に雲はなし!
山頂に着いていなくても槍が確認できるのは大変ありがたい。
常念小屋から常念岳山頂への道は、細かい石が敷き詰めらている部分の多い力がかけにくいタイプです。
大きな岩を跨ぐように歩くポイントもあります。
他の登山者さんと息を切らせながら山頂へ向かう途中の1枚。
足を止めてでも写真を撮りたくなる、そんな綺麗なトーンをしていますね。
少しずつ日が登り空に色がつくと同時に登山道も明るく照らされてきます。
大天井方面も快晴です
あと少しで山頂。なんとか日の出には間に合いそう。
5時前に山頂に到着!
よし!まだ日は登ってない!
日の出を待つ間に周辺を少し撮影します。
まずは前常念方面。
綺麗な雲海が出ています・・・隣り合う蝶ヶ岳山頂からもこの雲海は見えているはず。昨日泊まった人は大勝利確定です。
落ち着いた状態で大天井方面。
常念小屋から大天井までのコースタイムは約3時間30分らしいのですが・・・どう見てもそれより長くないか?
槍ヶ岳方面。
手前に見えるのはヒュッテ西岳さんでしょうか。
表銀座を歩く場合、絶対に通ることになる山小屋さんです。
槍と常念の両方が味わえる立地のよさが魅力、一度は泊まってみたい。
蝶ヶ岳への稜線。
前回は蝶から常念への縦走でした。
その時は本当に体力の限界を感じた縦走路でしたが、上から見るとそんなことがウソみたいに穏やかな道をしています。
いよいよ日の出の時間。
穂高に綺麗なモルゲンロートがかかります。
槍ヶ岳方面。
常念岳から見て西側にあるので影ができないのがgood。
大天井方面。
こちらは逆に東側にあるので半分は影になります。
コントラストが高く、これはこれでしっかり格好いい・・・ッ!
無意味に前景を入れると言われる気がする1枚。
自分が経っている場所から登山道が伸びるような構図ってよくないです?
蝶ヶ岳方面。
優しいオレンジ色がついてます。
蝶ヶ岳への稜線を撮影しながら思ってしまったことがあります・・・
この景色を見て、見ただけで帰るとは言えないでしょう!
ということで・・・常念岳から蝶ヶ岳へ縦走しつつ下山してみたいと思います!
常念岳から蝶ヶ岳は距離にして約5km、約400mほど下りてから300mほど登るコースタイム約3時間30分のルート。
数値から見るにそこまで厳しいという感じも受けないです。
いざ下山開始。
常念岳直下は傾斜が急な上に岩が多いです。
バランスを崩しやすくて下りにくい登山道だな・・・
前常念が太陽を遮るためまだ少し肌寒いです。
岩場をトラバースするところもあり。
なかなか気が抜けない場所が続きますが展望は良好。
右手にはずっと穂高が見えます。
良好な展望に心奪われてしまうと浮石で滑る可能性あり。
注意して進みます。
約1時間かかってようやく最低鞍部に到着です。
気を使う場所が多いせいか想定より時間がかかりました・・・
さてここから蝶ヶ岳への登り返しが始まります。
300mをずっと登るわけではなく、大きくないアップダウンを繰り返しながらの登山です。
丸みを帯びた山体からもわかるように登る!!!という感じではなくトレッキング♪という感じの道です。
振り返っての1枚。
時刻は朝の6時過ぎ、太陽が高くないため光が常念岳を越えられず明と暗がくっきりと分かれます。
こちらは進行方向の蝶ヶ岳方面。
蝶ヶ岳の標高は2670mとそこまで高くなく、道中は森林限界を抜けません。
暖かい日差しがもったいないなぁと思いながら樹林帯を抜けていきます!
朝露に濡れる1輪の花。
すごく目を引く黄色だったので思わず足を止めて撮影していました。
太陽が高くにつれて気温は上がります。
それに合わせて周囲には雲が湧いてきます。
花の名前はわかりませんがちょうど見ごろだった模様。
登山道によい彩りを加えてくれます。
見た目の華やかさとは一転、登山道自体は少し状態悪めです。
ちょっとやっつけ気味に立てかけられたハシゴや・・・
乗り越えるのに少し苦労しそうな岩・・・
などなど・・・
そんな樹林帯を1時間ほどかけて抜けるとなんと視界が真っ白・・・
視線を右側に向けると穂高は見ることはできるので、そこまでガスが濃いわけではないようです。
常念小屋を出てから約3時間30分、常念岳山頂から下り初めて約2時間30分で蝶槍を通過。
うん真っ白(
早期の回復はないなーと思ったので休憩せず、そのまま蝶ヶ岳山頂へ向かいます!
あとは完全な消化試合。
緩やかな稜線をのんびり歩いていきましょう
蝶槍から蝶ヶ岳まで距離は1.5kmとそれなりに残っていますが大きなアップダウンはなく、また道も荒れていないためとにかく気持ちよく歩けます!
晴れたり曇ったりの繰り返しではありますが展望のよさは相変わらず。
蝶槍から10分ほどで横尾分岐に到着。
横尾方面へ進めば上高地に下りることができます。 厳冬期に蝶ヶ岳登る人がよく通るルートです。
今回は三股登山口に車が置いてあるので蝶ヶ岳方面へ。
背の高い木がない開けた登山道、風も弱い穏やかな日だったこともあり登りの苦しさみたいなのは全然なし。
逆回りだったとはいえあんなに苦しんだ前回登山がウソのようだ・・・
横尾分岐から歩くこと約20分・・・
蝶ヶ岳ヒュッテさんに到着です!
蝶ヶ岳山頂は蝶ヶ岳ヒュッテさんの真後ろにあるという立地のよさ。
サクッと回収しちゃいまーす。
5分ほどで山頂に到着。
常念小屋を出てから約4時間30分、今回の登山はいろいろアッサリしすぎてて逆に困惑しちゃいます。
蝶ヶ岳山頂は展望がよいので槍・穂高・常念など北アルプスが一望・・・
できるはずだったのですが・・・常念方面は残念ながら雲の中・・・
穂高は綺麗に見えたのでまあいいかなーというところです。
時刻はまだ8時30分。
ちょっと早めですが、しっかり汗をかいた1日目に加えて、日の出前からの待機で体が冷えた二日目・・・
そんな状況でお風呂浸かりたい欲が爆発しない理由はないです。
ということでさっくり下山を開始です。
常念小屋と同じくよく整備されたテント場を抜けたら・・・
下山路に突入します!
蝶ヶ岳山頂から三股駐車場まで距離にして約5.5km、コースタイムは約3時間。
下りるとちょうどお昼の時間になるので、ごはんを先に食べるか・・・お風呂に先に浸かるか・・・など悩みが尽きない状況です。
そんな頭で歩いていたせいか、危うく大滝山方面に進むところでした。
ありがとう標識。
あとはひたすら樹林帯を駆け抜けていきます。
前常念を登るルートは違い、こちらはよく整備された非常に歩きやすい道です。
小気味いいリズムで下りていきます。
難所らしい難所はないです。
蝶ヶ岳山頂を出てから約1時間30分でゴジラみたいな木を通過します。
沢との並走が始まればゴールはすぐそこ。
吊り橋を越えて・・・
少しだけ歩いたら・・・
三股登山口に到着です!
蝶ヶ岳山頂から約2時間での下山となりました。
■さいごに・・・
GWに挑戦した蝶ヶ岳~常念岳の縦走ルートは大きく違い、とにかく楽しい登山になりました。
三股登山口から前常念への登り・・・前回の記憶通りに確かに急でした。
視界が開けてから始まる山頂直下の急登は岩も多く、バランスを崩せば大ケガをする可能性もありそうです。
それでも下りのように高度感を感じることもなく、またマーキングもしっかりしていたので落ち着いて登れば全然大丈夫。
時間をかければ登り切れると思います。
逆に常念岳から蝶ヶ岳へ下る時は常念岳直下の下りが要注意です。
高度感もしっかり感じられ、見た目の怖さもあります。
また浮石が非常に多いので転ばないよう足運びが必要となり集中力が求められることから各種消費が激しい道です。
ただそこを通りすぎてしませば信じられないくらい歩きやすく美しい稜線が待っています。
常に穂高が見え、進む方向は緩やかに伸びる登山道・・・
この景色のために登山したんだ!
そう思わせるには十分なほど美しい景色が待っています。
登山の楽しさを思い出させてくれた、そんな登山になりました。