毎月のカード請求額が怖いだいたいいろです。
そんなある1月の請求額を爆上げしてくれたレンズについてちょっと紹介したいと思います。
ちなみに書いてあるのは使ってみた感想とか主観です。
周辺の流れとかF値毎の解像力の変化とかはあんまり興味ないので書いてません。
使ってて気持ちよければなんだっていいです(
NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sとは?
焦点距離14mmから24mmまでズームできる超広角レンズ。
明るさは全ズーム域でF2.8。
いわゆる大三元レンズの広角担当になります。
ZマウントとしてはNIKKOR Z 14-30mm f/4 Sに続く2本目の広角ズームレンズ。
NIKKOR Z 14-30mm f/4 Sの評判が非常によかったこともあり発売前から期待値が高かったレンズです。
細かい仕様は公式やカメラブログの大先輩達が掛かれているので割愛(
そんなレンズを約二か月使ってみたので、ちょっと書いてみたいと思います。
なんで買ったの?
NIKKOR Z 14-30mm f/4 Sだと星が映らなかった、からです。
映らないというのは語弊ありですね(汗
F4だとEVFに明るい星しか表示されずピント合わせに苦労したことがありました。
この写真がまさにそう(強めの現像が入ってます。
とにかく明るい星を探して、ノイズ?これノイズ?って疑いながらの撮影・・・
夜といえばただでさえ眠くて機嫌が悪くなりがちなのに、そこにいらんイライラを持ち込みたくないなぁ・・・
という心の安定のために購入。
NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sを導入し、最初の星空写真がこれ。
あいにくの満月の夜でした。
星はあまり明るくありませんでしたが、一段分明るく映るため少しだけピントが合わせやすいなと思いました。
ちなみにこれは撮って出し(ペイントでリサイズだけしました
あとは純粋に興味があったから。
NIKKOR Z 14-30mm f/4 Sで満足してのですが、そのレンズの倍の値段をつけてるレンズがどんな描写するのか?
これは試してみないと分からんなと思い購入しました。
(NIKKOR Z 14-30mm f/4 S・・・希望小売価格:186,450円(税別 169,500円))
(NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S・・・希望小売価格:352,000円(税別 320,000円))
買う前は
明るさ以外はNIKKOR Z 14-30mm f/4 Sに負けてるんじゃないの?
14mmでF2.8を出目金レンズで作りたくないからこんな大きくなったんでしょ?
など気になる点はありました・・・
が、いい意味で裏切られる結果となりました。
悪いところ
まず最初に使っていて気になる点から。
- やっぱり重たい
NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sの重量は約650g。
前世代にあたるAF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDの重量は約970g。
確かに軽くはなりましが・・・登山で首からぶら下げて歩くにはやっぱり重い・・・
登山(主に登り)ではZ50(約450g)につけていることが多いのですが合わせて1kgオーバーの重量は堪えます。
NIKKOR Z 14-30mm f/4 Sの重量は約485gで大分軽く、かつ小振りだったこともありそこまで気にはなりませんでした。
(むしろ軽いと思っていた)
他社16mm-35mm/F2.8のレンズが650g前後であること、ニコンは14mm始まりであることを考えると破格の軽さであることは間違いありません。
- とにかくフィルター径がデカい
AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDから大きく変わった点があります。
それはレンズフィルターが付けられるようになった
です。
(正確にいうとレンズフードにつけられるようになった)
しかしそのフィルターの大きさはなんと驚異の112mm。
純正フィルターは約5万円、PLになると7万円・・・
いや普通にNIKKOR Z 50mm f/1.8 S買えるし(汗
このクラスになると市販品はほとんど選択肢がありません。
広角端でケラレなく使えるのは純正とKANIさんが出しているフィルタくらいしかないのでは?
そのKANIさんでも約2万円・・・というお値段からその希少性推して知るべし。
だいたいいろは色々試した結果、ちょっと古めの112mmフィルターをレンズキャップ変わりにつける運用をとっています。
14-15mmでケラレが発生するのですが・・・それを解消するいいポイントがあります。
フィルターをレンズに直接つけるのではなく、レンズフードにつける特殊仕様。
(そのためフィルター付けられるHB-97、フィルターは付けられないけどリバース装着できるHB-96の二つのフードが付属します)
14mmを使いたい時はフードごと外してしまえばいいのでそこまで煩わしはありません。
レンズフード自体が大きいこともとても外しやすいです。
雪山用グローブをつけてるとさすがにシンドイですが・・・
- コントロールリングの使い道がない(by 静止画ユーザ
NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sに限った話ではないのですが、静止画ユーザはこのリングで何をしたらいいのでしょう?
設定できるのは絞り/露出補正/ISO感度の3個。
なんでSSが設定できないの?
リング自体にクリック感がない上に反応がやや過剰。
ちょっと回しただけで設定が大きく変わり、そっと戻しても手を離したショックでまた変わるというストレス仕様。。。
さらに設定してるだけでグローブが引っ掛かってISO変えられたりする悲劇がおきました。
結果何も設定しないで運用する方向に・・・
動画ユーザは絞りを無段階で変更できて便利だとは思います。
いいところ
ちょっと落としてから上げる方式でいきます。
- 丈夫
またそれかよと思われるかもしれませんが、このレンズもしっかりと丈夫に作られています。
夏はまだ試していませんが冬は頑張ってくれてます。
雪が降る中で挑戦した北横岳ナイトハイク。
部分的に凍ってズームリングの動きが固くなることはありましたが、それ以外はまったく問題なし。
部分的に凍ってもちゃんと動くからニコンの信頼性は高いよ pic.twitter.com/j6jM3CWHt1
— だいたいいろ (@daidai_Iro) 2021年1月2日
下山後も自然解凍()で問題なく動いています。
- 操作性がいい
※ コントロールリングは除く
フォーカスリング・ズームリングともに程よいトルク感がありとても回しやすいです。
両リングとも太さがしっかりあるので雪山用グローブ付けていても問題なく回せます。
(だいたいいろは血行悪いらしく、すぐに指の感覚がなくなるので暑いと評判のソロイストフィンガーを愛用しています)
悪い点でも上げたポイントにもなりますがデカくて重いです。
ただある程度の大きさがあることで操作性の向上していると感じています。
夏はもちろん、冬の分厚いグローブを使ってても操作できるのはやはり安心感あります。
(重さは気に入りません)
パンケーキレンズとか小さいけど操作しにくいからね・・・
- 描写が凄い
これはもう「凄い」の一言。
画面の隅から隅までしっかりと描写してくれます。
「流れる」っていう認識があまりないです。
そして逆光耐性。
NIKKOR Z 14-30mm f/4 Sの時点で凄かったのですが、こちらは少し上だと認識しています(主観
光源を中途半端に外した方がゴーストでます。
もう思い切って画面に入れてしまいましょう。
コントラストと彩度が高めな印象。
押し出し感の強い絵作りのため風景には向いてると思います。
遠景のヌケ感がいい(気がする
というかヌケ感自体が明確に定義されていないので何とも言いにくいです。
遠距離までしっかりと描写してくれます。
逆光耐性が強い=反射に強いってことで水蒸気の乱反射も抑えてくれてる・・・のかな?と思います。
描写に関しては完全に主観です。プラシーボ的なモノの可能性もあります。
いい写真を撮れた感触を味合わせてくれます。
プレビュー見て心湧き立つようなレンズはなかなかないのでは?
どうでもいいところ
リアにゼラチンフィルターが付けられますが、まだ試していません。
というか落ち着いてフィルタワークできる環境で最近写真撮ってません。。。
早いうちにゼラチンフィルター用意して都市夜景とかで挑戦したいところ・・・むむむ・・・
レンズ情報パネルがついてるけどまったく見ないです。
バックライトがないので暗いと何も見えません。
距離指標も表示できるのですがEVF/背面液晶が見やすいこともあり、そっち見ながらピント合わせちゃいます。
vs AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED
2007/11/30に発売。
ちなみ同時に発売されたボディはなんとD3!
ニコンフルサイズ機の記念すべき最初の1台目。
対応メディアがコンパクトフラッシュとマイクロドライブというところに時代を感じます。
というかマイクロドライブ is 何・・・?
発売から13年間後継レンズが発表されず、ずっと第一線で活躍できたオーパーツレンズです。
というか今でも最前線に立てると思う。
表面的なスペックはまったく一緒。
大きく違うのは重さです。
AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDが約970g
NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sが650g
その差300g以上。
スペック考えると驚異的に軽いです。
何をしたら1/3ちかいのダイエットが出来るのか・・・
描写を比較するとしたら・・・線の太さ固さはこちらが上。
高いコントラストでパンチのある写真を叩きだす脳筋型レンズ(悪い意味ではないです
圧倒的な描写で細かいことを叩き潰してくるな、と使っている時は感じていました。
高コントラストを叩き出す傾向は両レンズ同じですが、 NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sの方が全体的に繊細な絵が作れる印象。
出目金レンズである分、ゴースト・フレアはよく出た印象です
(ただしどちらもよく補正されています)
ゴーストは出やすい反面、出た時の形がとても綺麗。
これはこれで味になる。
光条の綺麗さはこちらが上かも・・・
このレンズは本当にウニウニが綺麗だった
思い出補正ありで比較するなら・・・
描写・・・どちらもいい。力強さか繊細さの好きな方で選ぶといいかも
重さ・・・NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sの圧勝。普通の風景撮るなら全然軽い。
利便性・・・NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sの勝ち。出目金レンズのフィルターなしはやっぱり気を使います。
という感じです。
描写に不満があり買い替える場合、描写傾向の違いに気をつけた方がいいと思います。
vs NIKKOR Z 14-30mm f/4 S
2019/04/19発売
Zマウント最初の広角ズームとして登場。
その小ささ・軽さ・歪みの少なさで界隈を騒がせたのは記憶に新しいです。
AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDの解像力・コントラストの強さを受け継ぎながら線が細く描写されるなどマイルドに調整された良レンズ。
だいたいいろのメインレンズとして長らく活躍した可愛いレンズです。
描写はほぼ同性能な印象。
周辺などはNIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sの方が優秀らしいです(だいたい16:9にトリミングしちゃうから周辺気にならないんだよね
NIKKOR Z 14-30mm f/4 Sの方が彩度とコントラストは抑え目。
(これに関してはボディをZ6→Z6IIに変えた影響かなとも思ってます)
正直に書くと風景撮るならF4でも問題ないと思ってます。
NIKKOR Z 14-30mm f/4 Sの重量は約480g。
NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sと比べて少し軽いです。
フィルタ径は82mm。最近のレンズとしては標準的なサイズです。
また望遠端が30mmなのと合わせて、こちらの方が利便性高いです。
スナップ撮ったりするのもお手の物。
ただしレンズの作り自体は割と小振りです。
なので厚手のグローブを付けたりするとちょっと操作しにくいかもしれません。
フォーカスリングがないのもマイナスポイント。
MF時はコントロールリングでフォーカス制御できるけど・・・リングが薄く操作できねぇ・・・
逆光耐性に関してはほぼ同等。
ややこちらの方がゴースト出たかな?という気がしないでもないです。
(撮影してる枚数の差かもしれません)
あとゴーストの形は綺麗ではない、です。
AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDの方が好きでした。
形は綺麗ではありませんがゴースト出る率自体がそんなに高くないので気にならないかも・・・
ちょうどいい写真も見つからなかったし。
ウニウニは扇型になるのでちょっと残念かも・・・
どっちも良レンズなのは間違いありません。
あえて比べてみると・・・
描写・・・どちらもいい。色の出方がこちらの方が淡い(気がする
重さ・・・NIKKOR Z 14-30mm f/4 Sの勝ち。14mmで480gは強い・・・ッ!
利便性・・・引き分け。軽さ・フィルタ径は4Sの勝ち、大きさ・操作性は2.8Sの勝ち。
という感じです。
利便性を取るならNIKKOR Z 14-30mm f/4 S
撮影できる対象を広げるならNIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S
を選択すれば間違いないかと。
さいごに
NIKKOR Z 14-30mm f/4 Sを買った時は
「この大きさでAF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDと同等の描写・・・だと・・!?」
となりました。
が!
NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sを買った時は
「AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDを超える描写だとッ?!」
となりました。
というか
NIKKOR Z 14-30mm f/4 Sに解像で負けて明るさで勝つ
みたいなレンズが出てくると思ってました・・・
そんな予想を叩きつけた後にフルバーストでブチ壊す凄いレンズです。
(この記事を書いてる時はモンスターハンターRISE体験版をやってました)