みなさんテント持ってますか?
いつも通り書き始めの意味がわからないだいたいいろです(
だいたいいろは持ってますよ。
色々あって勢いだけで買いましたッ!
ということで弊ブログレギュラー(勝手に決めた)であるdocさんに同行頂き、
冬の上高地でテント泊デビューしてきました。
なんて雑な導入なんだ・・・
長野県松本市にある標高約1500メートルの景勝地です。
春から秋にかけてはバスが通っており、また各種宿泊施設が充実していることから人気の観光地となっております。
上高地のバスターミナルを下り、
河童橋近辺を散策、
散策に疲れたらオシャレなカフェでケーキを食べ、
夜はお宿でイワナを食べる
というのが一般的なイメージではないでしょうか?
そんなだいたいいろも登山を始める前の2019年、上記のようなプランで観光を楽しんだものです(遠い目
しかし冬となるとイメージは一転。
宿泊施設は11月頃に締まり、それ以降バスも通りません。
そのため訪れる人は激減・・・夏のにぎやかさとは打って変わって静かな場所になります。
そんな人のいない上高地はどんな感じなのか?
今回はそれをちょっとまとめてみましたッ!
■ 最初にして最大の難関
ということでスタート地点は駐車場。
だってバス通ってないからね!
駐車場から釜トンネルまでタクシーで行くのが一般的です。
この辺りは
uniquepic.hatenablog.com
にも書いているので参考にしてください!
ということで釜トンネルを進んでいきましょう!
前回と違うのは明かり。
前回は部分的に明かりがついていましたが今回は非常灯もしくはまったくの明かりなし・・・
だいたいいろは暗所恐怖症なのでヘッドライトをつけて慎重に進みます。
まじ怖い・・・
怖いだけでなくトンネル出口まではそれなりの登り。
テント泊装備に加えてカメラ・レンズ・三脚の超重量装備・・・
ハッキリ言ってとてもしんどい・・・
今回は登りないから荷物重くても平気とか言ってた自分を刺したいです(
前回も思いましたが上高地に行く最大の難所はトンネルなのでは・・・?
たまに止まっている働く車を横目に進むこと約30分。
最初のトンネルを抜けます!
そして広がる雪景色ッ!
上高地までは後少しッ!
次のトンネルを抜けていきましょう!
こちらのトンネルは全編通して明るいです。
登りなのは変わりません(
そんなトンネルを歩くこと約10分・・・
上高地に入場ですッ!
■ トンネルの先は絶景
前回来たときはこの辺りに雪はありませんでしたが今回はしっかり積もってます。
足元はカチカチに凍っているので転ばないよう慎重に行きましょう。
アイゼン使おうかなーと思いますがなんとか歩けるのでとりあえず登山靴のみで進みます。
少し進むと正面に見えてくるのは穂高連峰。
真っ白ですね。
今回はただ眺めるだけです・・・どんな経験をつめば冬の穂高に挑戦できるか・・・
docさんとちょっと真面目なお話をしたりします。
再びの働く車さんの横を通り抜けたら
大正池に到着ですッ!
大正池と穂高連峰の組み合わせ・・・とても強い・・・
そんな穂高連峰を眺めながら少し歩くと大正池ホテルに到着です。
ここでしばしの休憩。
ちなみに最初のトイレポイントでもありますので不安な方は行っておきましょう。
次のトイレは田代橋までありませんし、トイレの絶対数も少ないので人が多いと社会性を失いかねません。
無理にでも行きましょう(
ここで雪が深くなってきたのでアイゼンを装着。
なくてもいいかなと思ったけどザックの重量を少しでも軽くしたいのでつけることにしました。
テントにシュラフ、3食分のご飯に加え予備のご飯、カメラ2台にレンズ数本、さらに三脚・・・
そりゃ重いわ。。。
これで登山するのは無理だな(真顔
三脚は減らせるけど他はどうするかな。。。
写真撮るために登山してるからカメラの台数は減らしたくないけど減らしたいというのが最近のジレンマです
ということで既にヘロヘロですが進んでいきましょう!
(ちなみにここで引き返す人もいたりしました
絶景の大正池のほとりを進んでいきましょう。
振り返れば焼岳。
いつもよりずいぶんと遅い時間帯。
光の当たり方が斜めではなく上から・・・影が出来ないためコントラストは弱くなりますが、山の本当の形みたいなのが分かる気がします。
ちょっと望遠で。
焼岳は何回も見てますがまだ登ってないのですよね。
ここもいつか登りたいですねー
こちらは正面にそびえる穂高連峰。
ここからでもわかるくらい雪煙が舞ってます・・・
冬登るのは厳しそうというか、お前まだ夏でも登ってねーじゃねーかとモノローグを入れてしまいます(
この先しばらくは樹林帯を歩きます。
前を行く団体ツアーさんはスノーシューをつけてますし、後ろを歩いてくれるdocさんは登山靴のみ。
アイゼン履いてるお前の頭おかしいんじゃね?という気持ちになります
樹林帯の先にはあるのは木道・・・?
雪が積もってまったく見えませんが木道です(
これだけリフトアップされた場所歩けるのはめったに出来ないのでいい経験だなと思ったり。
踏みぬくと大惨事がまってますが。。。
夏に比べ冬の上高地は歩けるところが制限されています。
迷わずに田代池・河童橋方面に向かいましょう。
周りは絶景だらけなのでペースが上がらないのが最大の問題です。
大正池ホテルから歩くこと約40分。
田代湿原に到着です。
雪で真っ白になっており湿原感は完全にありませんが・・・奥に控える穂高連峰の迫力。
生半可な気持ちで来るなよと言ってきているようです。
こちらは田代池。
朝方は霧氷が綺麗なんですよとdocさんに教えてもらいます。
時間があったら来ましょうなんて会話をしますが
特においしい時間帯でもないので先を急ぎましょう!
しばらくすると川と並走する形になります。
そしたらすぐに田代橋に到着です!
西穂独標を登った時、ここから登山道に入った思い出深い場所です
そして2度と上高地から登るもんかを決意させた場所でもあります。
そんな田代橋の上からの1枚。
ここが第二のトイレポイント。
なるべく行っておきましょうと言いたいところですが、ここから1時間くらいで河童橋まで行けます。
そこにもトイレがあるのでそこまで我慢するのも手です。
そちらの方が人も少なくゆっくりできます。
社会性を失うか失わないか、それを判断するのはあなたです。
ここでちょっと早めのお昼休憩。
お湯を沸かしカップラーメンを頂きます!
なんでここでカップラーメン食べたのか・・・だって?
使ったお水の分だけ重量が減るからだよッ!
ご飯も食べて、元気を取り戻したところで先へ向かいます。
田代橋から河童橋は約1時間。
距離も高低差もそんなにありませんが・・・
見通しのきく梓川と並走する形になるため絶景だらけです。
ついつい見てしまいペースが上がりません・・・
この並木に霧氷がついたら壮観だろうなぁ・・・
徐々に穂高連峰が近づきます・・・
ここで後ろを見てみましょう。
そう我らが焼岳です!
時間はお昼過ぎ。
少しづつ傾き始めた光が先ほどとは違った陰影を作ってくれます。
あーもーまじクリスタルガイザーのパッケだわと思ったとか思わなかったとか(思った
そんな余計なことを考えながら歩いていると、ようやく河童橋に到着です!
2019年の初夏に来た時は平日でも人でごった返していましたがさすがにこの時期。
人はあまりいません。
貸し切りとは言いませんがとてもゆっくり河童橋近辺を見て回ることができます。
こちらは河童橋の上からの一枚。
人が多いと橋が揺れるので撮るのが難しいのですが今回は余裕です。
反対の穂高側。
ほぼ音がない上高地ってなんだか寂しいですね・・・と思ったり。
世界滅亡した時はこんな感じなのかな・・・(何を物騒な
河童橋と焼岳を絡めてみたり。
そんな感じで撮影をひとしきり楽しみました(休憩ではないぞ
■ 本日のお宿
ということで本日のお宿に向かいましょうッ!
河童橋からテント場のある小梨平までは約5分。
すぐそこです。
唯一の注意点は冬季トイレは河童橋側にあるということ。
だいたいいろとdocさんは気が付かず小梨平近辺を探し回ってました・・・
ここにきて社会性を失う可能性が・・・ッ!
そして、この可愛い橋を超えた先にあるのが・・・
絶景の宿、小梨平ですッ!
目の前にそびえる穂高連峰・・・
否応なく気持ちが高まりますがここは落ちつきましょう。
暗くなる前にリスポーン地点を設定します。
リスポーン地点の定番と言えば
ですが、さすがに火は起こせないのでテントとシュラフを設置。
テント貼るのは2回目なだいたいいろ。
「ペグが刺さらん」
「シートが広がらない」
「上手く張れたかよくわからん」
など心配になるような言葉を吐きながらなんとか設置完了。
・・・たぶん大丈夫でしょう・・・ッ!
■ 明神池まで散歩
さてテントを張れば後は自由時間。
夕日の時間まで河童橋で待つか、明神池まで散歩するか・・・
ちょっと悩んでせっかくなので明神池まで行くことに・・・
小梨平から明神池までは約1時間。
高低差ありませんが距離は約3km。
ちょっと長いですがサクサク歩いていきましょー
暗くなる前に戻ることは絶対条件なので道中の写真は撮ってません。
ひたすら樹林帯を歩く感じです。
少し薄いですが踏み跡はしっかりあるので道を踏み外さないよう注意して進みましょう!
小梨平から30分ほど歩くと見えてくるのが明神岳です。
鋭角に尖った山がとてもカッコいい・・・ッ!
標高はなんと2931m。
登山ルートは整備されていないため、だいたいいろみたいな低レベルハイカーでは登るのは無理な山です。
興味深いお話がたくさんある山なので気になる方は調べてみてください。
そしてこれが穂髙奥宮・参道の標柱です。
ここまで約1時間。
思ったより時間かかったな・・・
冬季休業中の明神館。
2019年初夏はこちらでお世話になりました。
ご飯も美味しくお風呂も綺麗でとても快適に過ごさせてもらったのはいい思い出です。
今思えばそれが登山に興味を持ったキッカケだったのかな・・・
まあその年の夏に肺が破裂して登山は断念したんですけどね(
心が原始に戻りかけましたが気を取り直して明神池へ向かいます。
途中の足元にはキツネさんの足跡かな?
明神館から10分も歩かないで明神橋に到着。
ここから明神岳が真正面に捉えることができます!
凍った川に差し込む夕日が綺麗ですね・・・
これを見れただけで来てよかったと感じます。
こちらが穂髙奥宮の参道。
夕日+鳥居とかエモくならない理由がない組み合わせです。
散策はここまで。
立入禁止の札などは立っていませんでしたが本当に入っていいかは確認できず、
また神域ということもあり無下に入ることもはばかられたのでここで引き返します。
アルコールをぶら下げた一団が中から出てきたのはちょっと気になりましたが・・・
気を取り直して来た道を戻っていきましょう。
戻りながらの1枚。
雪に落ちる光・・・こんな柔らかい光はZ6IIとNIKKOR Z 24-70mm f/2.8 Sの大好物。
明神池近辺最後の1枚。
次は夏の晴れた日に来たいですね・・・
そんな感じで引き返したおかげか暗くなる前に小梨平まで戻ることに成功。
晩御飯を食べさっさと就寝と思いきや・・・
■ 星は失敗
星の撮影と行きたいのですが・・・
あいにくの満月。
しかも肝心の月は見えない位置にあるという悪条件
昼かよってくらい焼岳が明るいです。
こちらは穂高側。
星が綺麗に撮れるなら縦構図で撮りたいところ・・・
と色々やってみましたが上手くいかないので早めの就寝としました。
なお寝てる間にテントも水はカッチカチに凍りましたが寒さは感じませんでした。
モンベルのシュラフすげえぜ。
寒いかなと思ったのでモンベルのフォームパッドとアルパインパッドの両方持ってきてのがよかったのかも。
シェラフのファスナー部分から熱が逃げるかなと思いましたがそんなこともなく・・・
ただ環境が変わったせいか寝付きはよくなかったです。
この辺は慣れが必要ですね
■ 霧氷を味わう
ということで朝です。
陽が上るよりかなり早くに起きてしまったのでとりあえず撮影します
太陽に見えますがこれは月です。
影が出来るくらい明るい月ってのも凄いですよね。
何枚か撮影しましたがイマイチな写真を量産・・・
やっぱりしっかり睡眠とらないとダメですね・・・
頭が若干ボーっとしながら朝ごはんを食べます。
これはその時の一枚。
こんな景色を見ながらご飯を食べられるとか最高かッ!
ご飯を食べテントを片付けたので撤収しますッ!
一路釜トンネルまで参りましょう。
帰りは来た道をピストンで戻ります。
ということで朝方の焼岳です。
朝日に照らされてちょっとオレンジ色がついてますね。
こちらは穂高。
写真が少ないか?って。
そうなんです。
この時、だいたいいろとdocさんはちょっと急ぎめに歩いておりました。
狙いは田代池の霧氷。
河童橋近辺から田代池までは順調にいけば1時間。
山のおかげで日が差すのが遅いとは言えあまりゆっくりはできません。
気温は高めなので望み薄ですが、ほのかな期待を胸にサクサク進んでいきます。
その途中の1枚。
ポツンと霧氷に彩られた木が・・・
スポットライトに照らされているみたいで美しいですね
森の向こう側にちょうど太陽があるのでいい感じに照らしてくれます。
最近意識している望遠での切り取り。
前ボケがキラキラしてて気に入ってる1枚です。
などとやってると日が昇ってしまうのでそこそこでリスタートします。
この辺りから頭上には霧氷がチラチラと現れます。
・・・これは・・・期待できるぞ!
と急ぎ足で歩き・・・
田代湿原を超え・・・
なんとか日が差す前に田代池に到着ですッ!
霧氷がちゃんとできてますねー!
もうこれだけで頑張った甲斐があった気がします。
日が差すまでまだちょっと時間があるので小休止・・・
プロティンバーを美味しくいただきます。
そしてお待ちかねの時間です。
一気に日が差してきます!
霧氷全体が光輝く幻想的な風景・・・
冷えている部分に急に日が差すので気温差からモヤが出て、それがまたいい雰囲気になります!
docさんとはしゃぎながら夢中でシャッターを切ります。
ちなみに最後の1枚はモヤが出たわけではありません。
気温差でレンズフィルターの裏側とレンズの後玉が曇っただけです(
その少し前にdocさんのレンズの後玉が曇り、さんざん笑ったバチが当たりましたね・・・
という感じで念願の霧氷が撮影できたこともあり田代湿原を後にします。
テント泊一式がかなり重いのでだいたいいろはヘロヘロ・・・
割とゆっくりと戻ります。
ほんとうにこいつ体力つかないな・・・
そんな感じで大正池に到着。
大正池ホテルのトイレ前で最後の休憩とるかーと考えていたらここにも登場。
霧氷さんです。
テント場である小梨平近辺に霧氷はなかったのですが、こちらは綺麗に実ってますねー。
大正池を通過し、再び真っ暗な釜トンネルを抜け無事に今回のハイキングは終了となりました。
■ さいごに・・・
冬の上高地の雰囲気を少しは伝えることができたでしょうか?
雰囲気よりだいたいいろの呪詛の方が濃く出てる気がしますが、あくまで気のせいですよね?
釜トンネル抜けてからも、
名所である河童橋に着いても、
小梨平でテントを張っても、
雪を纏まった穂高連峰がずっと見えるというのは中々に贅沢な経験が出来たと思います。
そして朝方には幻想的な霧氷・・・
人の少なさもあり崩壊した世界に取り残されたような感じも味わうことができました。
経路的には難しい部分はありません。
一部路面が凍結している部分もありましたが、慣れている人ならアイゼンやチェーンスパイクはいらないかもしれません。
帰り道はチェーンスパイクで全然問題ありませんでしたし・・・
距離的にはかなり歩きますが標高差はまったくと言っていいほどなく、また冬季トイレも完備されてます。
そういった意味で初の雪上テント泊を試すにはちょうどいいポイントなのではないでしょうか?
そんな冬の上高地、また行きたいなと思わせる素敵な場所でした。